2021年10月02日

「森から野へとつながるパッチワーク」

里山循環図.jpg水田がつなげる水のネットワークだけでなく、奥山の原生林から雑木林、野原、草地と、水辺からつながる緩やかなネットワークが形成されていました。
田んぼの日当たりを良くするための周囲の林の刈り込みは、水田周辺に草地を生み出し、次第に雑木林へとつながる緩やかな植生の変化、多様性を生み出しています。雑木林の中でも、田畑の肥料づくりのために、落ち葉を集め堆肥が作られていました。クヌギ、コナラ、マツなどの薪炭利用、椎茸栽培も、農家が作り出した里山の林です。この林は、10年〜30年周期で伐採し活用されてきたために、樹齢の違うクヌギやコナラ林の美しいパッチワークが形成されていました。
posted by nariwai at 04:08| 里地ネット

「ふるさとの風景」

原風景.jpg私たちのおじいさん、おばあさん、その又、祖父母…。里地里山には、私たち日本人の先祖が弥生時代に水稲稲作を始めて以来、絶やすことなく続けてきた自然に対する働きかけがありました。豊かな森の恵みを受けて、山と里の境に湧きだす清水を活かし、水の利用を開始しました。山間の傾斜地には棚田を設け、谷あいの集落には谷戸田を開き、河川の氾濫原には沼田を設けました。それらの水田に春に水を引きこむと、日本の国土は数週間のうちに水の国に生まれ変わります。初夏までの間、絶やすことなく田を潤すことで、田んぼ、溜池、小川、河川や湖沼、海がつながり、生き物たちは、農家が作った水の大国の中で産卵し子孫を残してきました。
posted by nariwai at 04:06| 里地ネット

村上光太郎先生に会える著作

崇城大学 薬学部 薬学科 特任教授/薬剤師/薬学博士
村上 光太郎
1945年 広島県生まれ 2017逝去
1968年 徳島大学薬学部製薬化学科卒業後、徳島大学大学院薬学研究科入学、
徳島大学薬学部助手を経て、2005年 崇城大学薬学部教授に就任。
2008年 日本生薬学会功労賞受賞
2015年3月 崇城大学薬学部教授定年退職後 崇城大学特任教授に任命。長年、全国各地の民間薬調査、薬用植物分布調査を行い、国内外において生薬の効能の解明普及に努めている。主な著書『「焼き」くだもので10歳若返る』(祥伝社)、『薬草療法ハンドブック』(法研)、『徳島県薬草図鑑』(上下巻、徳島新聞社)、『食べる薬草事典』(農文協)、『地球は大きな薬箱』(叢文社)など多数。

『食べる薬草事典』(農文協)
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54008102/

『DVDブック 見つける・使う 野山の薬草』(農文協)
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54013131/
posted by nariwai at 03:54| 生業研